競艇

競艇

概述

競艇は公営ギャンブルの一つで、競艇・競馬・競輪・オートレースをまとめて「三競オート」と呼びます。

そして、競艇は基本的に6艇のみで行われるので、競馬などに比べ当てやすいと言われています。

競艇の歴史

1951年、モーターボート競走法が制定され、競艇は新たな公営ギャンブルとして認められました。地方自治体の戦後復興のための財源のひとつとして、世界で初めて公営競技として生まれたのです。

モーターボート競走法に基づいて、1951年、長崎県の大村選手養成所で選手養成が開始され、1952年、大村競艇場で初めてのレースが開催されました。

最初は時限法として公布されたモーターボート競走法ですが、1962年に恒久化されました。このことで、競艇が廃止される恐れがなくなり、各地の競艇場の設備投資も順調に行われるようになりました。

1964年に開催された東京オリンピックも、間接的に競艇に大きな変化を与えたのです。新幹線などの交通インフラが整備されたことにより、地方間の移動時間が大幅に短縮されました。

競艇の選手にとって、各競艇場を転戦することも以前より容易になり、競艇の盛り上がりに大きく貢献しました。高度成長期中の競艇は好景気に支えられ、多くの収益を上げてきました。

当初の目的通り、地方自治体の財源になっただけではなく、競艇場の設備も充実していき、生中継やテレビ放映にもつながりました。

しかし、1980年代に入ると、社会の娯楽が多様化したため、競艇の発展は次第に停滞するようになりました。それでも、競艇は既に公営ギャンブルの一つとして定着して、毎年多くのレースが開催されています。

競艇のルール

選手は成績をもとにランク分けされる

競艇の選手は成績順にA1級・A2級・B1級・B2級の4つのランクに分けられています。AI級はA2級よりも強く、A2級はB1級よりも強いです。選手の強さを表す基準の一つです。

このランクは年2回集計される成績をもとに更新されます。また、SGレースにはAI級の選手のみ出場できます。

レースにはグレードがある

競艇のレースは上からSG・G1・G2・G3・一般戦の5つのグレードに分けられています。

SGはこの中で一番格が高く、さきほど紹介した通り、A1選手しか出場できません。開催頻度も一番低いです。

反対に、一般戦は誰でも参加できて、毎日開催されています。

1つの開催は3~7日間行われる

競艇のレースは1日12レース行われて、3~7日間連続して開催されます。これを「節」と言って、予選・準優勝戦・優勝戦の順番にレースが行われます。1レースだけで終わらないので、長く楽しめるようになっています。

モーターは節ごとに抽選で決められる

競艇の選手が使用するモーターは、節の初日の前日に抽選で決まります。節の間はモーターを変更できませんが、選手自らモーターを整備することは可能です。選手の整備の技術が高ければ、ある程度モーターの調子をカバーできます。

レースは6艇で行われる

競艇はどのレースでも、基本的に6艇のみで行われます。競馬のようにレースにより出走数が変動することがなく、そのためすべてのレースは総じて当てやすいです。

艇番ごとに選手の服と艇につける旗の色が決まっていて、1号艇が白、2号艇が黒、3号艇が赤、4号艇が青、5号艇が黄、6号艇が緑となっています。

コース取りは早い者勝ち

競艇では、レースのスタートの前にコース取りが行われます。内側から順に1コース、2コース…と呼ばれています。当然ながら、外側の6コースが一番不利なことになります。

出走合図のファンファーレが演奏されると、ボートは一斉に飛び出し、この時点でコース取りのための駆け引きが始まっています。

スタートはフライングスタート方式

ボートは水面上で静止できないため、レースのスタートは助走しながらスタートするフライングスタート方式を取っています。大時計が0秒~1秒を示す間(この時間をスタートタイミングと言います)に、選手がスタートラインを通らなければなりません。

大時計が0秒を示すよりも早く通るとフライングとなり、1秒を示す前に通れないと出遅れとなります。フライングや出遅れになると、選手は欠場として出場していない扱いになります。その場合、その選手に関する舟券は返金されます。ただし、それ以外のことで失格になる場合(転覆・落水・沈没など)、返金はされません。

スタートから3周するとゴール

スタートラインを通ったあと、1周600mのレースコースを3周(1800m)するとゴールになります。

ただし、悪天候など選手に危険が及ぶ場合、レース距離を2周にすることもあります。6艇がゴールする順番に沿って、着順が決まります。

賭け方

舟券は現地かインターネットで買える

競艇の舟券には様々な購入手段があります。全国24カ所の競艇場と場外発売所、そしてインターネットでも購入できます。

場外発売所とは、競艇場以外に舟券を発売している施設のことです。購入する場所に関わらず、1点100円から買えます。

舟券は7種類ある

舟券は、単勝・複勝・二連単・二連複・三連単・三連複・拡連複の7種類があります。

それぞれの的中条件は以下の通りです。

賭式的中条件
単勝1着の艇を当てる
複勝2着までに入る艇を当てる
二連単1・2着の艇を着順通り当てる
二連複1・2着の艇を当てる
三連単1・2・3着の艇を着順通り当てる
三連複1・2・3着の艇を当てる
拡連複1~3着までの2艇を当てる
予想が難しいほど、オッズも高くなります。

舟券が的中すると払戻金をもらえる

舟券が的中すると、オッズに応じた払戻金をもらえます。

競艇場と場外発売所には自動発払機があり、それを使うと払戻金を受け取れます。受取期間は60日です。また、インターネットで舟券を購入した場合、登録した銀行口座に振り込まれます。

まとめ

競艇は公営競技の中で最も当てやすいと言われているギャンブルです。

そのため、競馬など他の競技とはまた違った楽しさが味わえます。毎日どこかでレースが開催されているので、気になる時は、いつでも観戦できます。