オートレース

オートレース

概述

オートレースは競馬や競輪と同じく、「公営競技」のひとつです。

レースは8台のオートバイを使い、基本的には1周500mのコースを6周してタイムを競い合います。ただし、レースによっては8周もしくは10周することもあります。1周500m、最高速度150km/hで行われる極限のレース、オートレースと言います。

レースの歴史と発展

「オートレース」という名称は実は、「オートバイレース」を簡略化した和製英語です。1910年に不忍池で開催された自転車競争の余興としてスタートしたのがはじまりといわれています。その後の1914年に兵庫県にある鳴尾競馬場で、翌年に東京目黒競馬場で正式にオートレースが開催されました。

オートレースは、競馬や競艇と比べて認知度が低いかもしれませんが、実際に観戦すればその熱い競技ぶりに驚くことでしょう。オートバイの普及に伴い、オートレースも盛んになり、1949年に多摩スピードウェイで全日本モーターサイクル選手権大会が開催されました。しかし、当時はオートバイの走りを楽しむことがメインでした。

1948年の競輪成功を受け、オートレースにも賭けが導入され、1950年代には本格的な開催が始まりました。オートレースでは、本番前に試走が行われ、重要なデータとなります。試走タイムは本番と違うと罰則があるため、選手は真剣に取り組みます。

オートレースの特徴としてハンデ制度があり、技量の差がある選手同士でも同じレースで競い合えます。ハンデは最大110mまでつけられ、同じハンデの選手がいる場合は、外側の選手が最も格上の選手となります。このように、オートレースは独自の魅力が詰まった競技です。

ルールについて

試走タイムはハンデも考慮する

試走タイムは軽ハンデの選手のほうが悪いです。大まかに試走タイムを計算する場合、10ハンデで0.01を加えていくと比較しやすいです。

例えば、ゼロハンデの選手が3.40の試走タイムだとして、最重ハンデ40mの選手が3.36だった場合は、0.04を足し同タイムと計算します。

ハンデ試走タイムみなし試走タイム
1号車03.403.40
2号車03.443.44
3号車103.423.43
4号車203.393.41
5号車203.403.42
6号車303.383.41
7号車303.383.41
8号車403.363.40
各ハンデ10メートルに対して0.01を加算するこの計算方法が、ファンの皆さんがやっている基本になります。

ベテランの方々は十人十色、熱走路やブチ走路、インコース・アウトコース捌くのが得意な選手などで独自の算出方法をしているようです。

当然ながら、スタートが上手い選手は先行できます。

オートレースは7通りの方法で車券が購入できます。

車券の種類 確率(8車の場合) 詳細
3連単336通り1着から3着までを順番通り当てる車券
3連複56通り1着から3着を着順に関係なく当てる車券
2連単56通り1着と2着を順番通り当てる車券
2連複28通り1着と2着を順番に関係なく当てる車券
ワイド28通り(3/28)3着までに入る2車を順番に関係なく当てる車券
単勝8通り1着を当てる車券
複勝8通り(3/8)3着までに入りそうな1車を当てる車券
競馬をやったことがある人は、ほぼ同じ方法で賭けることができます。ただし、オートレースには枠がないので枠連はありません。
複勝がない場合もありますが、オートレースは7通りの車券が購入できます。

フライングは一度やると大変な反則

オートレースのスタートは、スタートライン手前の補助ラインに停止し、大時計がゼロになりスタートラインを超えて行います。

大時計がゼロになる前にスタートするとフライングです。

オートレースの専門用語では、フライングのことを不適正発走ともいいます。

オートレースでは、一番多く見慣れた反則です。

体感的には、1日に1回あるかないかの確率です。

2日遊べば1度は見る程度ですが、続くときは続くイメージです。

判定には、目測だけではなく赤外線を使用した専用のセンサーを使い客観的に判断されています。

フライングは、赤旗になり、1周回って再スタートになり、すぐに対象選手も発表される仕組みです。

まとめ

オートレースは公営競技の中では比較的マイナーではあるものの、一度レースを見るとそのエキサイティングさとエンジン音の迫力でたちまち虜になるでしょう。

メジャーな公営競技である、競馬や競艇にも決して引けをとらない熱い戦いが連日繰り広げられています。

レースの映像はYOUTUBEなどでも配信されているので、興味を持った人はいちど視聴してみてはどうでしょうか。